コメダ的な昭和レトロな喫茶店や、マック的なファストフードのカフェ利用は氾濫しているが、「ラーメン喫茶」というのはほとんどない。「ラーメンも食べたいけれど、その後に珈琲でも飲んでゆったりしたいよね」というニーズは今、「バーミヤン」が一手に引き受けている現状だ。
幸楽苑が進める業態転換は、かなり迷走している感がある。例えば今、餃子バルとともに進めているのが、「幸楽苑の家系らーめんトラック野郎 since2021」への転換だ。幸楽苑のウリであるシンプルなラーメンと大きく異なる「横浜家系ラーメン」にまで手を出しているのだが、この分野は個性的な競合が多いレッドオーシャンだ。
カフェも厳しい競争はあるが、こちらの「ラーメン喫茶」のほうがまだ勝ち目があるように思えてならない。ラーメンと珈琲というサラリーマンの2大好物の組み合わせなので、いい「憩いの場」になるのではないか。
店の名前はズバリ、「幸楽苑珈琲」。字面もいいし、コメダやマックにない個性的なコーヒーセットも開発できそうで、独自性もある。新井田伝新社長、「外食としての原点回帰」も素晴らしいですが、このような新しい取り組みも前向きに検討されてみてはいかがでしょうか。
テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで300件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。
近著に愛国報道の問題点を検証した『「愛国」という名の亡国論 「日本人すごい」が日本をダメにする』(さくら舎)。このほか、本連載の人気記事をまとめた『バカ売れ法則大全』(共著/SBクリエイティブ)、『スピンドクター "モミ消しのプロ"が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。
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