生活者が日常生活で「脱炭素」に貢献できる領域といえば何があるでしょうか? 影響の大きさや関わりやすさという点から「住宅」は上位にランクインするでしょう。環境省によれば、日本のCO2排出量のうち、住まい(家庭部門)からのCO2排出量は全体の16%を占めており、特に居住中のエネルギー消費を減らすことは、CO2削減を大きく促すといわれています。
その一方、日本の住宅は世界と比べて非常に遅れており、先進国の中でも最低レベルと指摘されています。主な理由は、日本では新築の省エネ基準適合が義務化されておらず、その義務化されていない省エネ基準ですら、20年以上前の1999年に決められた基準から更新されていないためです。G7の中で住宅における断熱性能が義務化されていないのは日本だけで、おまけに既存住宅で省エネ基準を満たしているのは1割程度に過ぎないといわれています。
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