ZIPAIRでは、足回りだけでなく、制服も現場の意見を吸い上げながら多様なバリエーションを用意している。例えば、機内食を案内する際にタブレット端末を利用するという声から、iPadを収納できるサイズのポケットを備えた。また、寒暖差がある地域を行き来することから、気分や体調などに応じて着回しできるような制服としている。基本的にジェンダーレスのデザインとなるようにも工夫した。靴やネクタイ、ベルトを合わせるとアイテム数は19種類にも及ぶ。
「機内食を提供する際にエプロンをつけるなど、多少のバリエーションを用意している航空会社もありますが、当社のように何種類もある中から制服を選べるのは、なかなかないと思います。他社の客室乗務員の方からうらやましいといわれることもあるほどです」(熱田氏)
同社は2月、ウェルネスウェンズデー協会が主催する「スニーカーベストドレッサー賞」の特別賞を受賞した。24年2月の就航を予定している全日本空輸グループのAir Japanも、グループとして初めて制服にスニーカーを採用すると発表している。コロナ禍で地上の働き方が変わった一方、観光需要の激減で打撃を被った航空業界。スニーカーとともに、軽やかな足で飛躍的な回復を見せたいところだ。
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