ライター:原稿執筆は、草稿をブラッシュアップする作業に変わる
自分の経験に基づいて考えをまとめる。インタビューをまとめる。調べたことをまとめる。そのために、今までは何もないところにいちから言葉を紡いでいくのがライターの主な仕事でしたが、これからは、より「編集」的な面が強くなっていくでしょう。
というのも、ざっくりとした「草稿」はジェネレーティブAIでも作成可能です。それをブラッシュアップする、つまりオリジナリティと魅力を兼ね備えた文章へとリライトし編み直す「編集」のプロセスこそが、その人にしかないクリエイティビティを発揮できるところだからです。
したがって、「テーマ」「文脈」「文体」などの指定とともに、自分の考えをまとめたメモやインタビューの文字起こし、あるいは調べた内容をジェネレーティブAIに添付する→AIが出した「草稿」を編集する、というのがライターの主な仕事になっていくと思われます。
編集者:構成案、書籍タイトルの検討が容易に
著者やライターが執筆した原稿を編集するだけでなく、上司や著者に企画立案する際の構成案の作成、書籍タイトル、帯などに載せるコピーの検討なども編集者の重要な仕事でしょう。
今までは、売れ筋の書籍の内容やタイトルを参照する、街中に溢れている広告の文言からインスピレーションやヒントを得る、辞書や類語辞典を引くなどして、基本的には、自分ひとりの頭で複数案をひねり出してきました。
この「さまざまなものを参照しながら検討し、案を練る」というプロセスにジェネレーティブAIを介在させることで、編集者の仕事は大幅に省力化、効率化され、しかも、より発想豊かになるでしょう。ジェネレーティブAIを使って案を練ることは、ものすごく多様な知見の持ち主とブレストするも同然だからです。
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