コロナ禍により大きな打撃を受けた化粧品業界。外出自粛や感染防止のためのマスクは、人々から「メーク欲」を奪うことになった。特にファンデーションや口紅など、マスクを着用すると崩れたり隠れたりしてしまう商品は苦戦を強いられた。
しかし、前述の通り脱マスクの流れから復調の兆しが見え始めている。同社の旗艦店「@cosme TOKYO」では、4月の月間売上が4.5億円を突破。前年同期比165%となり、2020年1月のオープン以降、最高売上を更新した。
西原さんは「コロナ禍のマスク生活では、メークをしない、しても薄め・軽めというのが定着していました。しかし、マスクを外す機会が増えたことで、マスク移りを気にせず好きなメークをしたい、新しい化粧品を試したいという『メーク熱』が復活しました」と分析する。
こうした変化は、同社が発表する「ベストコスメ」にも表れている。「コロナ禍1年目の20年上半期のベストコスメはスキンケアが中心でした。しかし23年上半期は口紅やハイライトなどメーク用品が上位を独占しています」(西原さん)
また、訪日外国人客数も増加傾向で、4月の免税売上比率は全体の約20%を占めている。コロナ収束、脱マスク、鼻メークなど新たなトレンドを追い風に、化粧品業界は本格的に復調するだろうか。
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