さらに興味深いのは、YOASOBIが明らかに世界のビルボードチャートを明確に意識していると思われる点です。
象徴的なのは、今回の“Global Excl. U.S.”の1位獲得の大きな原動力となったと思われる、英語版「Idol」のリリースでしょう。
YOASOBIは、これまでも複数の楽曲を英語版にしてYouTubeにアップしてきましたが、今回は従来に比べると異例のスピードで英語版も公開。5月6日にYOASOBIの公式Twitterに収録中の様子の動画がアップされていたことを考えると、急きょ前倒しで収録することにしたのかもしれません。
その結果、この英語版はYouTubeでは1週間で1000万再生されるなど大きな話題になります。
(参考:「YOASOBI」英語版「Idol」が配信開始、なぜか日本語に聞こえる“空耳”マジックで海外ファン「完ぺき」「スペイン語版待ってる」)
実は日本と異なり、ビルボードチャートのような海外のチャートでは、アレンジ曲や多言語曲なども合算してチャートに反映されるというのがポイントです。
これにより、一旦グローバルチャートで9位から10位へと落ち着きを見せていた「アイドル」のランキングも9位にアップし、“Global Excl. U.S.”での1位獲得という快挙を成し遂げる結果になっているわけです。
なお、ビルボードチャートの分析を日々されているイマオトさんのブログによると、海外のチャートは金曜が集計期間初日であることが多いため、今回のYOASOBIの「Idol」も明らかにそれを意識した形で金曜にリリースしていたようです。
(参考:YOASOBI「アイドル」がGlobal Excl. U.S.を初めて制した理由、そしてYOASOBI側の巧さに触れる)
しかも、YOASOBIの公式アカウントは、冒頭で紹介した“Global Excl. U.S.”の1位獲得のツイートを、米国の元ツイートが行われた16分後の午前5時45分という早朝にしています。明らかに、チャートの上位ランク入りを確信して、早朝の発表を待っていた、と考えられるわけです。
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