この記事は、Yahoo!ニュース個人に5月8日に掲載された「映画『スーパーマリオ』の大ヒットが予感させるゲーム映画の黄金時代」に、編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。
日本でも4月28日から公開された映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(以下スーパーマリオ)の勢いが止まりません。
日本での公開初日から3日間の観客動員数は、ユニバーサル作品としても歴代No.1の18億円を達成。さらに、一足早く公開された海外でも、4週連続でトップの座を守りつづけ、全世界の興行収入は10億ドルを突破。公開から1カ月足らずで早くも歴代のアニメ映画史上で10位の興行収入となり、今年最大のヒット映画になる可能性も見えてきました。
(参考記事:映画「スーパーマリオ」世界興行収入10億ドル突破、アニメ映画史上10位に浮上)
映画全体の興行収入でも歴代43位まで上がっており、今の勢いを考えれば歴代トップ20やトップ10もあり得ない話ではなくなってきています。
ここで注目したいのは、今回の映画『スーパーマリオ』の大ヒットは、単なるヒット映画の一つとしてではなく、ゲーム映画の黄金時代の扉を開いた映画として歴史に名を残す可能性が高いという点です。
ゲームを原作とした映画は、この30年近くの間にさまざまな映画が制作されてきましたが、映画の興行成績上歴史に残るような10億ドル超えの大ヒットは生まれてきませんでした。
もちろん、日本では『ポケットモンスター』の映画が23作品と、世代を超えて長く愛される映画となっていますし、海外でも『バイオハザード』や『トゥームレイダー』などさまざまなゲームが映画化されています。ただ、興行収入の面で見ると、バイオハザードが3億ドルを達成した事がある程度。
一方、ゲーム映画化の失敗事例としては、1993年に50億円を投じて歴史的な大失敗と言われた『スーパーマリオ』の実写映画や、2001年に150億円以上を投じて130億円もの特別損失を計上することになった映画『ファイナルファンタジー』のケースがあり、ゲームを原作とした映画は失敗するイメージを持っている業界人が多かったのです。
ゲームを積極的にプレイする人と、映画を観に行く層は根本的に違う、というのが業界の基本的な認識だったと言えるでしょう。
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