大手の下請けとして大規模生産を行っている地方企業が一定数いる可能性もありますが、それだけだと他の地方より東北一帯が強い理由としては弱い気がします。そこで個別企業の事業内容まで見ていくと、洋菓子×東北の要素として考えられるのが「フルーツ」です。
圧倒的なシェアを誇る山形のさくらんぼや青森のりんごは言わずもがな、あんずや西洋梨、ぶどう、桃、ベリー類といった、洋菓子でよく見かけるフルーツを、寒暖差を生かして生産しているのが東北地方です。
北海道が乳製品で企業数でも4位にいることも踏まえると、ネット通販も普及していますし、地元のフルーツを生かした洋菓子を手掛ける企業も多そうです。そういった視点だと、3位の長野もりんごやぶどうが名産ですし、7位に食い込んできた長崎もびわやみかんが全国的に有名です。
それでは、いよいよ見てきた2つの指標をもとに、「洋菓子」関連企業が最も多い都道府県の総合ランキングを発表します。評価方法はシンプルに、両方のランキングの1位を50点、47位を4点とし、それらを合算して100点満点とします。
首位は意外なことに、企業数ランキングで10位、「1000社あたり……」で3位だった長野(89点)。1点差で京都が2位、静岡が3位でした。これらはカフェのランキングと同様、「お茶の産地」「観光業が盛ん」「お茶やコーヒーを好む県民性」といった要素が効いてそうです。
そして、同率5位の北海道と兵庫を抑えて4位に飛び込んできたのが、これまたダークホースの新潟でした。企業数ランキングで13位、「1000社あたり……」で10位と突出した強みはありませんでしたが、フルーツの産地である長野、山形、福島に割って入りました。「ブルボンはわしが育てた」といわれれば、納得せざるを得ないところです。
以上、「洋菓子」関連企業の多い都道府県別ランキングでした。それではまた別の機会に。
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