徳島市の夏の風物詩、阿波おどり。400年の歴史を持つとされ、新型コロナウイルスの流行前には国内外から100万人を超える観光客が訪れていた一大イベントです。今年(2023年)は8月11〜15日に開催予定で、新たに特別観覧席(VIP席)の設置が発表されました。
3月末の会合で新設が決定したVIP席の額は、これまでの有料座席で過去最高となる1万5000円。VIP席に次ぐSS席の6000円と比べても倍以上となる値段設定に対し、地元からは「強気の値上げ」「伝統に背く興行路線」「誰が買うのか」といった批判の声があがっていると報じられました。
祭りのVIP席といえば、記憶に新しいのが22年の青森ねぶた祭で導入された100万円の座席です。驚くべき高額席ですが、いざ販売が開始されるとたった2日間で完売し、大きな話題を呼びました。
この二つのケースを価格だけで比較すると、安いとさえ感じてしまう阿波おどりのVIP席。評価の明暗を分けたポイントは一体どこにあったのでしょうか。顧客への提供価値、ターゲット設定、顧客とのコミュニケーションの3つの視点から、2つのVIP席のプライシングをひも解いてみましょう。
阿波おどりに「最高級席」20万円 赤字かさむ祭り、「外貨獲得」で存続目指す
スーパーで500ミリのコカ・コーラを見なくなった“なるほど”な理由
一杯2000円のつけ麺が物議! プライシングの専門家がそれでも「安い」と話すワケ
ディズニー入園料、30年で約2.5倍! 今後どこまであがる? 「綿密な戦略」を専門家が徹底解説
スタバの巧妙な価格戦略 2年連続の値上げでも炎上しなかったワケCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング