2021年10月、東京ディズニーリゾートのパークチケット価格(入園料)が最大700円値上げされました。近年、短いスパンでの値上げ発表が相次いでいるので、「またか」と思った読者も多いと思いのではないでしょうか。
ディズニーの価格改定をひも解いていくと、値上げで得た利益をサービス向上に投資し、顧客の満足度を高めるプライシング戦略が見えてきました。さらには強気に思える値上げのタイミングや値上げ幅についても綿密な経営戦略が隠されています。
今回の記事では、ディズニーチケット値上げの徹底解剖と合わせて、プライシングを活用した経営戦略について解説します。少しでも読者のみなさまのご参考になれば幸いです。
まず、最新(21年10月)の値上げで、チケットの値段はいくらになったのでしょうか。新しい価格表はこちらです。
チケットの価格は、21年3月以降は変動価格制となっており、現行の1デーパスポート大人料金は平日用料金(大人8200円)と休日用料金(大人8700円)の2パターンで変動していました。
それが7900円/8400円/8900円/9400円(いずれも大人)の4パターンに改定され、最大700円の値上げが実施されました。では4パターンの変動価格はどのように設定されているのでしょうか。
21年10月〜22年1月までの価格変動をまとめました。このグラフを見ると、土日祝日に加えクリスマスや年末年始といったハイシーズンは最も高い価格設定となっていることが分かります。また、曜日で見ると土曜の価格が最も高く設定されており、平日だと水曜と木曜が最安値となっているようです。
10月の値上げはなぜ行われたのでしょうか。これまでの変遷からひも解いていきたいと思います。
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