下の画像の時計を見て、どこのメーカーのどのモデルか分かりますか?
「そんなの分かんないよ。メーカーの名前もなければ、商品名もないんだから」といった人もいれば、「カシオのG-SHOCKだと思うんだよなあ。でも、モデルまでは分かんないや」といった人もいるはず。
答えは、1983年に登場したG-SHOCK初代モデルの「DW-5000C」(カシオ計算機)。今年で40歳を迎えるわけですが、ロゴや文字がなくても、時計の形状そのものが「立体商標」として、登録されました(6月26日付)。ちなみに、国内の時計メーカーで立体商標が登録されたのは初めてだそうです。
立体商標とは、立体的な形状のモノやサービスについて、商品を識別する機能があれば、商標登録として認める制度のこと。これまでどんな商品が登録されてきたのかというと、コカ・コーラの瓶であったり、ヤクルトの容器であったり、キッコーマンのしょうゆ瓶であったり。商品名を目にするだけで、その姿が浮かんできた人も多いかもしれませんが、G-SHOCKもこのたびその仲間入りとなったわけです。
とはいえ、その道のりは平たんではありませんでした。実は、カシオは2005年にもチャレンジしましたが、そのときは残念ながら「不合格」。05年というと、いまから18年前になるので、G-SHOCKは22歳でした。22歳のときは不合格だったのに、なぜ40歳を迎えるタイミングで合格したのでしょうか。同社を取材したところ、「積み上げ」というキーワードが浮かんできました。
一体、どういう意味でしょうか。立体商標に登録されるには、3つのポイントが欠かせないようです。その商品を多くの人が知っていなければいけませんし、売れていなければいけませんし、メディアなどで取り上げてもらわなければいけません。さて、それらを証明するために、カシオはどのようなことをしてきたのでしょうか。
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