ローソンでは、環境負荷が少ないプラントベースフードの商品展開を増やすため、また鶏卵の供給不足や価格高騰が今年も続くとの予想から、代替卵を使用した商品の開発に着手した。6カ月の開発期間を費やして完成したのが、「食べ比べ!2種のスクランブルサンド」だ。
豆乳加工品ベースからできた代替卵のスクランブルエッグに、バターソースやマスタードなどの調味料をバランスよく使用し、鶏卵のスクランブルエッグと同等のコクやおいしさを目指した。さらにハム、きゅうり、玉ねぎを使ったポテトサラダも配合し、卵サンドの食感や粘度に近づけた。
「大豆の風味が強いという代替卵のマイナス面をゼロにすることを目指して開発しました。食べ比べを楽しみながら代替卵の味わいを知っていただくとともに、代替卵の認知拡大にもつながればと考えました」
同商品を食べた消費者や記者からは、「鶏卵と遜色ないぐらいおいしい」「違いが分からない」という声が聞かれている。筆者はあえて、鶏卵のサンドイッチと代替卵のサンドイッチを一口ずつ交互に食べてみたところ、「鶏卵に近い味わいでおいしく食べられる。ただ、どちらがおいしいかと聞かれたら鶏卵のほうがおいしい」という感想だった。
といっても「代替卵である」という先入観が働いていたうえに、マスタードなど風味の強い調味料により卵そのものの味は分かりづらかった。全く知らされずに食べたら、「ちょっとアッサリしたスクランブルエッグだな」ぐらいの感想だったかもしれない。
商品名には「代替卵」という言葉はなく、上部に小さく「ソイスクランブル入りサラダ」と書かれている程度。購入した人の中には、鶏卵を使った2種類のスクランブルサンドとカン違いした人もいたかもしれない。ただ、ローソン側への問い合わせなどは、あまりなかったそうだ。
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