開始から1年、会員数で業界トップに躍り出たchocoZAPだが、死角はないのか。矢部氏が指摘するポイントは「サービス水準の維持」だ。
「chocoZAPの特徴の一つは、競合の24時間ジムと比べて月額費用が2980円と低料金であること(競合の多くは7000〜1万円程度)。そのため、同額の固定費を回収するのに必要な会員数は、競合と比べて大きくなる。損益分岐点を超え、高い利益率を上げられるだけの会員数を獲得した上でも、サービス水準を保てるかどうかが今後のカギになりそうだ」
サービス水準を維持するには「施設の稼働率を上げすぎないことも重要」という。矢部氏は「いかに短時間のみ使用するライトユーザーに絞って会員数を拡大できるかもポイントになるのではないか。長時間マシンを占有するヘビーユーザーが増えると稼働率が上がりすぎ、サービス水準が低下することが想定される」としている。
中京大学国際学部・同大学院経営学研究科教授。ローランド・ベルガー勤務などを経て現職。マックスバリュ東海社外取締役も務める。X(旧Twitter)(@ybknsk)にて、決算書が読めるようになる参加型コンテンツ「会計思考力入門ゼミ」を配信中。著書に『決算書×ビジネスモデル大全』(東洋経済新報社)、『決算書の比較図鑑』『武器としての会計思考力』『武器としての会計ファイナンス』(日本実業出版社)などがある。
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