2階の温浴施設には人工温泉やドライサウナがあるが、食事サービス同様に無料のアメニティーを充実させている。
例えば、浴場で各自がシャワーを浴びたり、髪を洗ったりするコーナーには、他の施設でもよく見るようなシャンプーなど最低限のものを備えている。それに加え、利用者が好みに合うものを選べるように、シャンプー類を14種類、ボディーソープ3種類を別途用意している。
脱衣場には、ヘアセット用スプレー、化粧水、ヘアオイル、デオドラントスプレーなどが合計18本ずらりと並ぶ。ワックスも20種類あった。
また、洗濯機と乾燥機を設置してある場所には「選べる洗濯洗剤」コーナーがある。洗濯用洗剤3種類、衣類用スプレーを3種類それぞれ用意し、選択の幅を広げている。
カミソリ、歯ブラシ、タオルなどが無料という施設は多いが、シャンプーやワックスにも注力していることが分かる。
このように、利用客の選べる楽しみを追求した結果、無料サービスがあふれることになった。
サービスも頻繁に見直しているという。前出の布目氏は「新サービスはもちろん、既存サービスのアップデートも同時進行で行っています。ホテルの自己満足ではなく、徹底したお客さまの目線に立ってサービスに取り組んでいます」と強調する。
最近、安心お宿ではチェックインとチェックアウトの概念を見直した。これまで、通常の宿泊客は午後3時チェックイン、翌日の正午にチェックアウトとしていた。しかし「より早い時間にチェックインしたい」「出掛ける前にお風呂に入りたい」という要望を受けて、館内の施設(カプセルルーム以外)は正午からチェックイン可能とした。チェックアウトも、カプセルルーム以外を午後3時までに変更した。
基本的なカプセルルームは横1メートル、高さ1メートル、奥行き2メートルとしているが、「圧迫感があるので、どうにかならないか?」という要望を踏まえ、今までのカプセルを2個つなげて天井高2倍の「天高カプセルルーム」もつくった。
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