非現実的な規制で庶民のアシが消滅する池田直渡「週刊モータージャーナル」(3/6 ページ)

» 2023年09月04日 09時51分 公開
[池田直渡ITmedia]

各クラスを代表するグローバルカーと日本車

 例えばAセグよりは大きく、Bセグよりは小さいクルマをサブBセグメントなどという場合もあるし、マツダは「MAZDA6」をC/Dセグメントと表記する。余談だが、なぜかマツダの人は○セグメントと言わずに○カーと言う。

 Aセグメント:フィアット・パンダ/トヨタ・パッソ

 Bセグメント:フォルクスワーゲン・ポロ/トヨタ・ヤリス

 Cセグメント:フォルクスワーゲン・ゴルフ/トヨタ・カローラ

 Dセグメント:メルセデス・ベンツCクラス/トヨタ・カムリ

 Eセグメント:メルセデス・ベンツEクラス/トヨタ・クラウン

 Lセグメント:メルセデス・ベンツSクラス/レクサスLS

Aセグメントの代表、フィアット・パンダ(左)と トヨタ・パッソ(右)。事実上世界最小クラスの自動車。現在ではこの下に、トヨタ C+podなどのマイクロカーが出始めている
Bセグメントの代表 フォルクスワーゲン・ポロ(左)と、トヨタ・ヤリス(右)。通常コンパクトカーと呼ばれる庶民の生活の足
Cセグメントの代表、フォルクスワーゲン・ゴルフ(左)とトヨタ・カローラ(右)。グローバルで見た時自動車市場の中心となる車種で、当然世界最良販売車種
Dセグメントの代表、メルセデスベンツCクラス(左)とトヨタ・カムリ(右)。厳密に言えばCクラスは、プレミアムDセグメントになる。セダンマーケットの縮小に直撃されたクラスで、プレミアムでないDセグメントは消滅の危機に瀕している
Eセグメントの代表、メルセデスベンツEクラス(左)とトヨタ・クラウン(右)。こちらも実質非プレミアムは消滅している
Lセグメントの代表、メルセデスベンツSクラス(左)とレクサスLS(右)。各社の技術の粋を凝らしたフラッグシップモデル。ロールスロイスやマイバッハなどもここに分類される

 ちなみに一番大きいクラスがFセグメントではなくLセグメントなのは、他のセグメントと異なりここは無差別級という意味。柔道でいえば100キロ超級と同じ。どれだけデカくてもLセグメントであり、語源はイタリア語の「Lusso(豪華)」である。

 たまにこれをFセグメントと呼ぶ人がいるが、自動車専門誌の記事ではまず使われない。LとFで検索してみれば、どちらが使われているかはヒット数で一目瞭然に分かる。

 というトリビアみたいなことを書いたのは、普段、セグメントの説明を飛ばして周知のものとして扱っているけれど、誰もが当たり前に知っている前提にするのも横暴だと思うところもあって、時折でもこうやって解説しておこうと考えたからだ。

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