なぜ「プリウス」が標的にされるのか 不名誉な呼び名が浸透している背景高根英幸 「クルマのミライ」(1/7 ページ)

» 2023年07月30日 08時00分 公開
[高根英幸ITmedia]

 トヨタのプリウスをネットで検索したり、ドライブレコーダーの交通事故や暴走ドライバーの動画を見たりすると、プリウスを目にすることが比較的多い。誰が言い出したか知らないが、「プリウスミサイル」という不名誉な呼び名まで浸透している印象だ。

 プリウスという1車種だけが暴走事故を起こしているわけではないのに、こうした悪評が立つのにはいくつか理由がある。

新型プリウスは、スタイリングや走りがスポーティになっただけでなく、安全装備も充実化されている。現在は納期が1年近いと言われているが、2年も経てば街にこのクルマがあふれるようになるのだろうか

 まずプリウスは日本国内だけで累計100万台(2022年12月時点)も販売されている。「超」が付くほどの人気車種だけに、交通事故を起こす絶対数も多くなってしまう。

 また人気車種だけに、その他の車種を所有しているユーザーからはアンチ的な見方をされてしまうこともある。タレントの人気度を調査すると好きなタレントの上位は、嫌いなタレントの上位にもランクインしていることが多いのと、同じことだ。

 こうして考えると、ユーザー数が多いからプリウスユーザーの運転が悪目立ちしてしまう、という見方ができる。だがプリウスというクルマにも決して問題がないとは言えないのである。

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