処理水問題、中国からの観光客にどう影響? 「化粧品」なども不買対象に現地の反応は(1/3 ページ)

» 2023年09月05日 08時00分 公開
[株式会社movITmedia]

Digital Business Days -SaaS EXPO- 2023 Summer開催のお知らせ

【開催期間】2023年8月22日(火)〜9月10日(日)

【視聴】無料

【視聴方法】こちらより事前登録

【本記事読者へのおすすめ講演】

経営にインパクトを与える「稼げるカスタマーサクセス」に転換せよ

アフターコロナでさらに加速! 拡大するSaaS業界の「シン・LTVマーケティング」

 7月の訪日外客数は200万人を超え、インバウンドはコロナ前に迫る盛り上がりを見せている。

 一方で、ここ数日の間に大きく方向転換したのが中国の動向だ。ここまで毎月プラス10万人のペースで訪日中国人が増加していたものの、日本政府による福島第一原発の処理水放出の決定に対し、中国側が猛反発。すでに日本産の水産物の輸入を全面的に停止している。今後は国家間の往来にも影響を及ぼしかねない。

写真はイメージ

 果たして今後のインバウンド市場はどうなるのか、現時点の最新状況をお伝えする。

処理水放出、中国側の反応は

 日本政府は8月22日、福島第一原発の処理水を海洋放出することを正式決定し、24日から放出を開始した。放出に際しては2年間の審査を経て、国際原子力機関(IAEA)からも「安全基準に合致している」との承認を得ている。

 しかしこの決定に対し中国政府は「断固反対し、非難する」との声明を発表したほか、日本産の水産物の輸入を全面的に停止した。さらに福島県内の飲食店へ、中国語の迷惑電話が殺到する事態にまでなっている。

 “中国版X(Twitter)”とも呼ばれるSNS「Weibo」では、24日当日のトレンドの上位は全て処理水放出に関するものだった。「もう日本に行かない」「日本産のものを使わない」といった投稿も多く見受けられた。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.