三島の刺繍ソックスは、第1弾として「ゆかり」「ひろし」「あかり」の3種類を2023年3月に発売した。三島食品社の本社が広島にあることから、ご当地商品として広島県内で展開する靴下屋5店舗と靴下屋広島本通り店オンラインショップ、加えて三島食品公式オンラインストアで数量限定販売したところ、1週間でほぼ完売となった。
数量限定とはいえ、タビオ社の靴下屋営業部 吉田宗平氏によれば「5店舗の限定販売とは思えないほど多かった」そうだ。「ゆかり」を靴下にする発想は、どのように生まれたのか。発端はタビオ社からの提案だった。
「全国的に店舗を展開する当社では、地域に根ざしたブランドや企業とのコラボ商品に注力しています。例えば、広島限定の広島東洋カープとの『公認カープソックス』もその一つで、G7サミットで英国のスナク首相に履いていただくなど注目されました。
そんな中で、三島食品さんのファンである当社の社員が『ゆかりを靴下にしたい』とアイデアを出し、おもしろそうだねとなりました」(タビオ 吉田氏)
公認カープソックスを販売する靴下屋広島本通り店のオンラインストアでは、同商品がほぼ売り切れている。こういったコラボ商品での成功事例を踏まえ、同社が目をつけたのが三島食品の「ゆかり」だったわけだ。
「ゆかり」といえば、クスッと笑えたり、思わずツッコミたくなったりする取り組みが目立つ。例えば、20年にリリースした、ゆかりのパッケージに好きな名前を入れられるアプリ「ふりかけ4姉妹メーカー」は、公開後にサーバーが一時ダウンするほどの反響だった。この8月には新商品の「鮭ひろし」を発売し、そのネーミングが話題になっている。(関連記事)
他社とのコラボやグッズ化にも注力している。セーラー万年筆とコラボした「三島の『ゆかり』ふりかけインク」を発売したり、ふりかけのデザインが入った「ポーチ付エコバッグ」やゆかりのパッケージがプリントされた「ゆかり Tシャツ」などを扱ったりしている。
そんなことから両社が意気投合してトントン拍子に話が進み、第1弾を販売すると予想以上の売れ行きだった。そこで第2弾はラインアップを5種類に増やし、販売先も全国約70店舗に拡大、タビオオンラインストアでも発売することに。
第2弾も数量限定ではあったが、1週間でほぼ完売した。三島食品とタビオ社のオンラインストアでは、発売日翌日の9月1日に「かおり」など一部商品が完売になるほどの勢いだった。
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