「ひろし」「かつお」も話題 三島食品「ゆかり」が返品の山からロングセラー商品になるまでロングセラー商品の育て方(1/2 ページ)

» 2023年05月07日 08時00分 公開
[ITmedia]

ロングセラー商品の育て方

 誰もが知る、あのロングセラー商品はいかにしてうまれたのか。人気を持続させるための秘訣は何なのか。ロングセラー商品の育て方を、企業の担当者の視点から解き明かす。


 炊き立ての白ご飯にパラパラと振りかけると、赤しその鮮やかな色が映える――。三島食品(広島市)が手掛ける人気のふりかけ「ゆかり」は、誰もが一度は食したことがあるだろう。青じその「かおり」、ピリ辛たらこの「あかり」と合わせ、“3姉妹”と表現され親しまれている。

三島食品の人気ふりかけ「ゆかり」はどのようにして誕生したのか(提供:三島食品、以下同)

 2021年には青葉の「ひろし」、22年には本枯節(ほんかれぶし)の「かつお」といった男性名を付けた商品を展開。独特な商品戦略がたびたび、SNSなどで大きな話題を集める。

 こうした人気ふりかけシリーズの中でも、1970年に発売された「ゆかり」は屈指のロングセラー商品。一体、どのようにして誕生したのか。同社広報の新宅智彦さんに聞いた。

社員の熱意に社長が根負け

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