8割が「副業に興味あり」 いくら稼ぎたい?

» 2023年10月04日 18時45分 公開
[サトウナナミITmedia]

 物価高が止まらない昨今、若い世代を中心に副業への注目が集まり、副業人口は増加傾向にある。そのような中、社会人の副業意識はどのように変化しているのか。ライボ(東京都渋谷区)の調査機関「Job総研」が「2023年 副業・兼業の実態調査vol.2」を実施した。

photo 2023年 副業・兼業の実態調査vol.2

年収は平均570万、副業いくら求める?

 本業に「とても満足している」は16.6%、「満足している」は26.1%、「どちらかといえば満足している」は35.3%。合わせて8割近くが満足している結果になった。

 現在の年収について、平均額は570.6万円、中央値は550.0万円、最頻値は600.0万円だった。また、理想の年収の平均額は769.2万円、中央値は600.0万円、最頻値は600万円に。実際の平均年収額と比べ、理想額は198.6万円高かった。

photo 本業への満足度、現在の年収と理想の年収(ライボ調べ)

 「副業の経験あり」と回答した人は32.1%にとどまった。「経験なし派」について年代別に見ると、20代が72.3%と最多で、次いで50代が72.2%、40代が65.7%、30代が63.7%と、若手の次に中堅層の副業未経験者が多く見られる結果となった。

photo 副業の経験有無について(ライボ調べ)

 副業を始めたきっかけについては「本業から得る収入への不安」が47.0%で最多となり、次いで「本業にやりがいを感じづらかった」(27.8%)、「将来への漠然とした不安」(18.3%)と続いた。

 副業の目的は「収入源の確保」が64.8%を占めた。その他「キャリア形成・スキルアップ」(25.7%)、「自己実現の追求(仕事へのやりがい)」(20.9%)が上位となった。

photo 副業を始めたきっかけ、目的(ライボ調べ)

 副業の年収額について、平均額は326.8万円、中央値は294.0万円、最頻値は600万円となった。一方で、副業で得たい理想の年収の平均額は453.6万円、中央値は500.0万円、最頻値は600万円となり、実際の平均副業年収額に比べて理想額が126.8万円高い結果となった。

photo 副業の年収額、副業で得たい理想の年収額(ライボ調べ)

 副業をしていない人のうち、副業へ興味が「ある」とした人は83.8%を占めた。内訳は「とてもある」が31.4%、「ある」が26.7%、「どちらかといえばある」が25.7%となった。

 どのような変化があれば副業を開始できるか。「本業に余裕が出たら」が42.4%で最多回答となった。次いで「プライベートの時間に余裕が出たら」(39.5%)、「会社の規定が副業解禁になったら」(31.9%)と続いた。

photo 副業への興味有無、副業開始の条件(ライボ調べ)

 回答者からは「副業が自由にできる会社に転職できると良い」「今の時代副業禁止の企業は時代遅れだと思うので、それができないなら賃金を上げてほしい」といった、会社の規定に関するコメントが多く寄せられた。

 調査は9月6〜11日にインターネットで実施。同社の運営するWebサイトの登録者で、現在職を持つすべての全国の社会人717人(男性6割/女性4割)から回答を得た。

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