アイリスオーヤマがヨーグルトメーカー市場に参入したのは16年のこと。「牛乳パックのままつくれる」をウリにして、「ヨーグルトメーカー プレミアム IYM-012」を発売した。
「当時、花粉症対策や風邪予防など健康維持へのニーズの高まりから、ヨーグルト市場が好調でした。そこでリーズナブルにヨーグルトをつくれるヨーグルトメーカーにもニーズがありそうだと考え、開発にいたりました。性別や年齢を問わず多くの人が食べている食品であることから細かいターゲットは設定せず、誰にでも使い勝手がいいような機能、操作性としました」(羽鹿氏)
ヨーグルトメーカーは経済的な側面が大きく、例えば1000ミリリットルの牛乳パックでつくる場合、375円の材料で1350円のヨーグルトができる(牛乳900ミリリットルが約240円、ヨーグルト100グラムを約135円で計算した場合)。
同社は、牛乳パックをそのままセットしてヨーグルトをつくれる機能を付加価値とした。他社のヨーグルトメーカーには専用容器を使うものもあり、容器を熱湯消毒したうえで、牛乳を容器に入れ替える必要がある。牛乳パックを使えば、そういった手間を省きながら安全に調理できるのだ。
このような機能性がウケたためか、発売当初は品薄になるほどの反響だったという。その後も好調な状態が続き、18年の売り上げは前年比170%ほどに。
「発売直後はヨーグルトメーカーの知名度が低く、もの珍しさもあり反響が大きかったように思います。18年に売れ行きがよかったのは、口コミなどにより商品が広まったのと、生活者の健康志向にちょうどマッチしたためだろうと」(羽鹿氏)
19年以降も、大幅な売り上げ増にはならずとも右肩上がりに伸びている。特に、コロナ禍は健康維持へのニーズが高まったことからヨーグルトの売り上げが増加。ヨーグルトメーカーの売れ行きも伸長したそうだ。
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