8月に発売した新製品は、コロナ禍の健康志向や巣ごもり需要を受け、開発が始まった。発売当初から好評を得ている「パックをそのまま使う」利便性はそのままに、よりターゲットのニーズにハマる機能を探った。
そして生まれたのが、豆乳パックをそのまま入れて「豆乳ヨーグルト」をつくる機能や「飲むヨーグルト」「サラダチキン」の自動メニューの追加だった。
「近年、ヨーグルトの種類は非常に増えています。カスピ海、豆乳、機能性など。それらを使ってリーズナブルにヨーグルトをつくることができたら、購入の動機になるだろうと考えました」(今井氏)
「当社の家電は、シンプル、お手頃価格、高品質の3点を大事にしています。機能をあれこれ加えて価格を上げるのではなく、わずかな変化でも『これがあったらうれしい』と思っていただける工夫をするようにしています」(羽鹿氏)
開発工程では、自動メニューの開発に苦労が多かったという。食品メーカーによって牛乳パックの厚みが違ったり、牛乳と豆乳パックの構造が違っていたりするため、温度を少し変えただけで固まらなかったり、苦味が出てしまったりした。繊細な食品であるがゆえ、ベストの温度や時間を見つけるまでは試行錯誤があった。
「手動で温度や時間を変えることができるので、操作に慣れてくれば、お好みで堅めにするなどのアレンジが可能です。とはいえ、初心者にはハードルが高いですよね。だからこそ失敗なくスタンダードな味に仕上がる自動メニューを多めに設定しました」(今井氏)
発売から1カ月強が経った現在の反響は、概ね好調だという。
「他社と比較すると、当社の製品はデザイン性よりも機能性重視です。牛乳・豆乳パックがそのまま使えて衛生的、かつ洗い物が少ない点は選んでいただく一番の理由になると思います。ただ今回、デザインも非常に評判が良くて。ツヤ感をなくしてマットに、色味もシンプルにしました。実際に『デザインがかわいくなった』『シンプルでいい』といったお声をいただいています」(羽鹿氏)
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