実際、冒頭のニュースで紹介された「スナックはしごツアー」に参加した外国人観光客は大いに盛り上がって、カラオケを歌ったり、ママの特技である「タロット占い」を楽しんだりしていた。参加した米国出身の女性はこう述べている。
「日本人は外で勤勉に働いているイメージがありました。だけど、ここでは家族のように話すことができます。日本の違った一面に触れられて、楽しかったです」
みなさんも海外に友人や家族と行って、テレビやガイドブックで紹介されたレストランやホテルを利用して、ショッピングをするのも楽しいが、やはり現地の人と触れ合って、いろんな話をしたりするほうが遥かに楽しいのではないか。外国人観光客にとって、それがスナックツアーなのだ。
先ほど申し上げたように、これからの日本は観光が重要な産業になる。その観光業を牽引するポテンシャルがスナックにはある。国や自治体がサポートをして「文化」として海外に発信すれば、「日本を代表する夜の観光スポット」になることも不可能ではない、と個人的には考えている。
そう遠くない未来、『YOUは何しに日本へ?』(テレビ東京)とかで、「日本のスナックに一度訪れてみたかった」という外国人がたくさん登場するようになるかもしれないのだ。
そう聞くと、「いやいや、ちょっとツアーが外国人にウケているからってインバウンドを牽引は大げさだろ」と笑うかもしれない。ただ、スナックは日本を代表するナイトタイムエコノミーになる条件をちゃんと満たしているのだ。代表的なものが以下の3つだ。
(1)「明朗会計」の店が多いのでトラブルが少ない
(2)カラオケやママの手料理を通して「日本文化」が発信できる
(3)「英国のパブ」のように全国どこにでもあるので地方へ「誘客」しやすい
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