こうしてJR東海は企業としての存在感を高め、鉄道業界で最も高い時価総額の会社に成長した。JR東海の時価総額は3兆4000億円を超え、JR東日本(2兆9000億円、10月23日現在)よりも上である。鉄道の営業キロでは、JR東日本のほうが上であるにもかかわらずだ。
さまざまな手を打ってきた東海道新幹線の利用者はどうなったのか。当然、増えていった。品川駅開業前は年間1億3000万人程度だったのが、18年度には1億7400万人にまで成長していった。
品川駅は、新横浜駅とあわせてサブターミナルとしての役割を果たすようになっていった。東海道新幹線開業当初、品川駅はなく、新横浜駅は「こだま」しか停車しなかったことを考えると、大きく変化した。
JR東海が品川に東海道新幹線の駅をつくったことは、メリットしかないといえる。今後は、東京メトロ南北線の乗り入れでさらに品川駅に多くの人が集まり、その上でリニア中央新幹線の起点になれば、大きな発展が予想される。
品川に東海道新幹線の駅をつくったのは、JR東海の長期的な発展のためでもあったのだ。その中で、利便性はどんどん向上していくだろう。
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