広報担当者によると、同店がオープンしたきっかけは商品保管スペースが不足していたところ、隣接しているテナントにたまたま空きが出たことだという。
これまで、東京の営業担当者が取引先に新商品を持参しようとした場合、長野市にある本社からサンプルを取り寄せる必要があった。商談に必要なのは1個なのに、物流の都合で10個送られてくる。残った9個は保管することになるが、オフィスのスペースが圧迫されたり、食品ロスが発生したりという課題があった。
そのため、在庫置き場兼ショールームとして直売所を活用するのが当初の目的だった。しかし、これまで説明した通り、消費者との接点が生まれたことで、社員にもさまざまな気づきが発見が生まれている。
芹澤氏は今後の展望について「販促物の実験などもできると考えています。得意先の方に弊社東京オフィスに来ていただくこともあるのですが、この店舗で実際の売り方のイメージをお伝えできます」と語った。商談で商品サンプルを1つだけ見せるより、店舗で見てもらったほうが陳列した際のイメージがしやすいという考えだ。
また、スーパーから購入する購買データとは別に、直売所で入手できるさまざまなデータも今後の販売施策に役立てられる可能性もある。
オープンして日は浅いが、同社は初の直売所運営に一定の手ごたえを感じているようだ。
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