何かと日本は新しいモノ、コトを導入する手際が悪く、何事も慎重で海外に比べて規制が多い。昨今の技術革新が目まぐるしい中では、周回遅れ、出遅れなど対応の遅さを批判する記事や風潮が目立つ。
そんな批判をプレッシャーに感じたのか、ロビイスト活動の巧みさもあったのか、電動キックボードをはじめとするマイクロモビリティに関する規制は、ほぼマイクロモビリティ協議会の思惑通りに決まった。
特定小型原付が免許不要であることを喜んでいる人もいるだろうが、この目的は外国人旅行客に気軽に利用してもらいたいからで、日本人向けの対応とは言い難い。日本の法律やモラル、マナーをほとんど知らずに乗り回されることの危険性を本当に考えているのか、疑問が残る。
マイクロモビリティについて、どういう乗り物をイメージするだろう。最も代表的なのは電動キックボードと思われるが、その電動キックボードにも道交法など規制面から見るといくつもの種類に分けられる。
おそらく電動キックボードと聞くと、規制緩和によって16歳以上であれば免許不要、ヘルメットの着用も努力義務という、手軽に公道での移動に利用できると思っている人が多いのではないだろうか。
しかしそれは「特定小型原付」というカテゴリーに合致したものだけであり、それ以外にも仕様は幅広い。最高速度を時速6キロに抑えることで歩道走行も可能にした「特例特定小型原付」は、特定原付と制御が異なる(緑色ランプの点滅と速度抑制)だけなので、ほぼ同一と言っていい。
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