定食チェーンの代表格といえば「大戸屋」と「やよい軒」が挙げられる。両チェーンとも定食メニューをベースとしており、店舗形態も似たような印象がある。
一方で出店地域やFC比率など、視点を広げて細かく分析すると、意外な違いがあることに気付く。また大戸屋に関して、経営難に陥ったという印象が強いが、コロワイド傘下で持ち直しつつあり、攻勢をかけようとしている。対するやよい軒も新たな方針を模索中だ。方針の違いは今後の命運を分けるかもしれない。両チェーンの共通点や意外な相違点、今後の施策について比較していこう。
まずはそれぞれの簡単な歴史を見てみよう。個人経営の食堂がルーツである大戸屋は、1983年に法人化。その後に直営で店舗数を増やし、2003年からフランチャイズ(FC)展開を始めた。当時、リーズナブルな価格帯でチェーン展開する定食屋は珍しく、順調に成長していく。13年には売上高が200億円を突破し、18年には過去最高の約262億円となった。
一方、やよい軒は弁当チェーン「ほっかほっか亭」の九州地区フランチャイジーだったプレナスが1989年に始めた丼もの・定食屋「めしや丼」をルーツとする。2002年にめしや丼として100店舗を突破し、06年に屋号を「やよい軒」へと統一した。その後は大戸屋と同様、安い定食屋として規模を拡大し順調に店舗数を伸ばしていった。
22年度末における国内店舗数は大戸屋が311店舗、やよい軒が364店舗である。国内の方針を比較したいため本記事で詳細は触れないが、大戸屋・やよい軒ともにFCという形で100店舗以上の海外店を有する。
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