人材業界、学生の4割が選考検討 認知度TOP3の企業は?

» 2023年12月15日 12時15分 公開
[サトウナナミITmedia]

 就職活動で企業を選ぶ際に、判断の基礎となるのが「各業界のイメージ」だ。中でも人気の「人材業界」について、学生たちはどのようなイメージを抱いているのか。人材紹介サービスなどを手掛けるインタツアー(東京都港区)が調査した。

photo 「人材業界」に学生たちはどんなイメージを抱いているのか(ゲッティイメージズ)

人材業界の良いイメージ

 人材業界の良いイメージについて、最も多かったのは「自分が成長できる」で33.1%。「若いうちから裁量権がある」(31.7%)、「社会貢献度が高い」(27.5%)と続いた。一方で「伝統的・歴史がある」(4.1%)、「先進的」(3.8%)といった回答は少なく、他の業界と比較して新しい業界と認知されていることが分かった。

 その他「さまざまな人と関わりが持てる」「多様な業界と接点がある」「人柄の良さ」といった回答が寄せられた。

photo 人材業界の良いイメージ(インタツアー調べ)

人材業界の悪いイメージ

 一方で、人材業界の悪いイメージについては「全国転勤がある」が最多で35.7%。「ワークライフバランスが取れない」(31.1%)、「給料が低い」(25.0%)と続いた。

 その他「残業時間」「キャリアの不安」「人柄の悪印象」「利益優先主義的」などの回答が見られ、業務負荷の高さやキャリアパスの未整備などがイメージされていることが分かった。

photo 人材業界の悪いイメージ(インタツアー調べ)

 人材業界の具体的な仕事のイメージについて、最も多かったのは「人と企業を結ぶ」で25.9%。「マッチングサービス」としての役割をイメージしている様子が見られた。次に「求職者への面談・紹介」(15.8%)、「派遣」(13.3%)が続き、人材紹介・人材派遣のイメージも強いことが明らかになった。

photo 人材業界の仕事のイメージ(インタツアー調べ)

 人材業界の企業選考について「受けようと思っている(受けた)」とした人は19.6%、「受けるかもしれない」とした人は22.1%で、合わせて41.7%が選考を検討していることが分かった。

photo 人材業界の選考を受けるか(インタツアー調べ)

認知度の高い人材企業TOP3

 学生の認知している人材業界企業の1位は「リクルート」(34.8%)。2位は「マイナビ」(24.6%)、3位は「パーソルホールディングス」(17.4%)となった。

 具体的な企業名が「分からない」という回答は38.3%となり、ToB向けサービスを中心としている他の業界と比較すると10〜20%程度少ない結果に。就職活動と密接した業界であるため、具体的な企業名を把握している学生が多いと考えられる結果になった。

photo 学生の認知している人材業界企業(インタツアー調べ)

 調査は9月1〜10日にインターネットで実施。24〜27卒大学生2万2535人(文系学生2万407人、理系学生2128人)を対象とした。回答数は1156人。

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