親子をメインターゲットに設定したリニューアル、自然由来の原材料でナトリウムを補給できる機能性というギャップは注目を集めた。結果として、当初の計画では1年で660万ケースの販売を目指していたが、それを大きく上回る1000万ケースを売り上げた。勢いに乗る同社は、グリーンダカラの第2弾として麦茶に目を付けた。
スポーツドリンクであるグリーンダカラが、なぜ麦茶に着目したのか。「家庭訪問調査で冷蔵庫を見せていただいたところ、家庭での定番飲料が麦茶であることに気付いたのです」(井島氏)。メインターゲットに親子を設定しているグリーンダカラと、家庭の定番の飲み物である麦茶。一見無関係のように思えるが、「親子」というつながりから開発の余地があると判断したのだという。
もちろん社内からは「スポーツドリンクのイメージが強いグリーンダカラから、麦茶を出して受け入れられるのか?」という反対意見も多くあったという。「グリーンダカラがメインターゲットを『親子』で設定していることを全面に打ち出し、麦茶も受け入れられる余地があると何度も説得しました」(井島氏)
味わいにも、家庭訪問調査の結果を生かした。「調査の際に麦茶の作り方を聞いたところ、水出し派は55%、煮出し派は45%でした」(井島氏)。水出しより香ばしくしつつ、子どもでも飲みやすいすっきりした味わいに仕上げ、13年7月に派生商品の「GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶」(以下、やさしい麦茶)を発売した。
社内の反対や不安とは裏腹に、やさしい麦茶はヒットを記録。右肩上がりの成長を続けているグリーンダカラシリーズの、売り上げを牽引する存在になっている。
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