「自分にしかできないんだよ」は麻薬めいています。
「みんなが私に頼ってきてしまう」
「私がいないと仕事が進まない」
「これは私しか理解できない」
これらは、自分に有能感をもたらしてくれる魔法の薬なのです。だからこそ惑わされてはいけません。
そして「誰も引き受けてくれない……」に逃げ込んでしまってはいけないのです。引き受けてもらえる仕事に仕様を変更する必要があります。まさしく標準化の部分を設計するのです。
短期的に考えると属人的に仕事を進めるのは楽なのです。
好きな手順で好きなタイミングで好きなファイルを使って……思い付きで進めることができてしまいます。PC内で完結するオフィスワークの場合、製造業の現場のようにパッと目に見えません。だからこそ、それを誰もが目に見てわかるような状態にするのは実は凄く大変なのです。
その上、誰でもできるようになったところで「あなたが標準化してくれたからだよ!」なんてお礼は言われませんし、それどころかあなたが注いだビールに最高にクリーミーで適切な泡を乗せたビールを作ってしまう人が出てくるかもしれません。
「液体は私が注いだのを忘れないでよね!」といったところで「フッ……」と侮蔑の目で見られて終わりです。
考えると不安になってしまいますが、属人的な仕事の進め方は必ずどこかで行き詰まります。何社も企業を見てきたからこそ、これは絶対です!
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング