飲食店の倒産、2023年は768件 過去2番目の高水準に

» 2024年01月10日 08時00分 公開

 飲食店の倒産が急増している。帝国データバンクによると2023年の倒産件数は768件で、前年から7割増加した。コロナ禍直後の20年(780件)に次ぐ過去2番目の高水準を記録したことが分かった。

photo 飲食店の倒産動向に関する調査(画像はイメージ、提供:写真AC)
photo 倒産件数の推移(出所:プレスリリース、以下同)

 倒産した飲食店の業態については「居酒屋」(204件)が最も多かった。20年(189件)を上回って年間最多を更新したほか、「中華・東洋料理店」(109件)、「カフェ(喫茶店)」(72件)も過去最多を更新した。

photo 業態別 内訳

 業歴別に見ると、「10年未満」が41.0%を占めた。帝国データバンクは「23年の倒産はコロナ禍や人手不足、物価高など、当初の経営計画からは『想定外』の事態に直面し、経営体力が早期に限界に達し破たんしたケースが多く発生した」と分析する。

photo 業歴別 内訳

 倒産が増加した大きな要因のひとつに、「物価高」があげられる。仕入価格の上昇度を示す仕入価格DIを見ると、食品の値上げが本格化した22年以降、80を超える割合で推移した。一方、販売価格への転嫁(上昇)を示す販売価格DIは60〜70前後で推移し、仕入価格の上昇が、販売価格への転嫁を上回った状態で続いている。

 メニューの値上げも進んでいるものの、頻繁な価格改定が客離れを招きかねないとの懸念も根強く、コストアップとの「我慢比べ」がより鮮明となった。

photo 物価高と価格転嫁

 足元では、物価高に加えて深刻な人手不足で店舗運営が困難になるといった影響も発生しており、飲食店を取り巻く経営環境は厳しさを増している。「人手不足倒産」も今後発生が見込まれる中で、同社は「飲食店の倒産は高水準で推移することが想定される」としている。

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