乗用車の保有台数は、ここ数年がピークでこれからは減り始めることになる。高速道路を利用する車両は、大型トラックの比率がますます高くなっていくのだ。しかもドライバーの高齢化や人手不足は解消が難しいから、労働環境を大幅に改善することはなかなか厳しそうだ。
それでも大型トラックのドライバーにはプロとしてのプライドを見せてほしいとも思う。トラックの駐車コマに乗用車を停めてしまうドライバーも困ったもの(短時間だから、という言い訳はあるだろうが)だが、乗用車用の駐車コマにトラックを停めたり、通路などに駐車したりするのは、危険であり、トラックドライバーのイメージを低下させる。
3車線の高速道路で左車線が空いていて、中央車線の大型トラックを右側から大型トラックが延々と時間をかけて追い越そうとするのもどうにかしてほしい。車線変更を煩わしく思わず、積極的に左車線を利用するマナーの良さ、プロとして尊敬できる運転を見せつけてほしいものだ。
SAPA不足は、トラックドライバーの地位が軽視されていることの証でもある。トラックドライバーの地位向上は、自らの態度で高めていくことも大事ではないだろうか。
芝浦工業大学機械工学部卒。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。これまで自動車雑誌数誌でメインライターを務め、テスターとして公道やサーキットでの試乗、レース参戦を経験。現在は日経Automotive、モーターファンイラストレーテッド、クラシックミニマガジンなど自動車雑誌のほか、Web媒体ではベストカーWeb、日経X TECH、ITmedia ビジネスオンライン、ビジネス+IT、MONOist、Responseなどに寄稿中。著書に「エコカー技術の最前線」(SBクリエイティブ社刊)、「メカニズム基礎講座パワートレーン編」(日経BP社刊)などがある。近著は「きちんと知りたい! 電気自動車用パワーユニットの必須知識」(日刊工業新聞社刊)、「ロードバイクの素材と構造の進化」(グランプリ出版刊)。
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