サントリー「VARON」 が30億円を突破 中高年男性になぜ選ばれるのか：どんどん配った（1/6 ページ）

[小林香織，ITmedia]

　サントリーウエルネスのメンズスキンケア「VARON（ヴァロン）」が、中高年男性から支持を得ている。2022年3月に発売し、初年度の売り上げは10億円、翌23年は30億円を突破した。

サントリーウエルネスのメンズスキンケア「VARON」が、好調な売れ行きを見せている（写真は同社スキンケア事業部の西山雅大氏、筆者撮影）

　スキンケア未経験のミドル・シニア男性をターゲットとし、1本で化粧水、美容液、クリームの役割を持つオールインワンセラム（ラージボトル120ミリリットル、通常価格8250円）を主力製品とする。

　毎日朝晩の洗顔後に使用すると、10日前後で「顔色が明るくなった」「肌がしっとりする」といった変化を感じる利用者が多く、その結果をキャッチコピーに盛り込んでいる。

Webサイトでは、ハードルが高いイメージを与えないよう著名人ではなく一般の人を起用している（サントリーウエルネス提供）

展開アイテムは、オールインワンセラム4種類（中央）、フェイスウォッシュ（右、120グラム 1980円）とボディソープ（左、1個2200円、筆者撮影）

　近年、メンズコスメティックス市場は右肩上がりに伸びている。しかし、40代以上の男性をターゲットにしたオールインワンのスキンケア製品は世の中にほぼないと、サントリーウエルネス スキンケア事業部の西山雅大氏は話す。

　どのように新市場を開拓していったのか。ヴァロン好調の背景を西山氏に聞いた。