「心理的安全性」におびえる上司が今すぐ見直すべきコト（2/3 ページ）

[武田 正行，ITmedia]

心理的安全性が低い組織の特徴

　心理的安全性の低い組織には以下のような特徴があります。

（1）ミーティングの際に誰も発言をしない

　上司と部下という一対一で話をするときは意見を言ってくれるが、チームで集まった環境になるとたちまち自分の意見を発言しなくなってしまう。この状況は上司と部下の間では「信頼」があるのかもしれませんが、チームとしての心理的安全性が低い状態と言えるでしょう。

（2）同じチームなのに特定のメンバーだけ労働時間が長くなっている

　特定のメンバーは、本当は手伝ってもらいたい気持ちがあるにもかかわらず、周りに迷惑を掛けてしまうのではないかと、率直にその気持ちを伝えられない。一方で、他のメンバーは特定のメンバーだけ労働時間が長くなっている状況に対して無関心であり、積極的に状況の把握をしようとしない。この状況はメンバー同士のコミュニケーションが不足していると思われます。

（3）ミスが発生したときには取り返しがつかなくなっている

　業務の進捗状況など、普段の会話の中では「問題ない」という認識でいるが、ふたを開けてみると実は問題だらけであった――。こういったケースでは、本当の状況を伝えることで自分に能力がないと思われるのではないか、罰せられてしまうのではないかという不安が現場にあるものと思われます。