「東京オートサロン」はどこまで成長するのか クルマ好きをひき付ける魅力がある高根英幸 「クルマのミライ」(1/5 ページ)

» 2024年02月05日 08時00分 公開
[高根英幸ITmedia]

 今年も自動車業界の年明けは東京オートサロンから始まった。そもそもカスタムカーの祭典である同イベントは、国内トップカテゴリーのレーシングチームの参戦体制や新型車のお披露目など、クルマ好きの関心を集めるセレモニーであふれかえっている。

今年も1月に幕張メッセで開催された東京オートサロン

 海外からの来場者も多く、米国やオーストラリア、アジアの日本車好きがこの時期に大挙して来日し、日本のクルマ文化を堪能するツアーを楽しむ姿が多く見られる。

 彼らのお目当てはJDM(ジャパン・ドメスティック・メイドの略=日本車を日本製のパーツでカスタムした日本仕様のカスタムカー)と呼ばれる、ボディーから足回り、パワーユニットまで手が加えられた最新のカスタムカーだ。海外では模倣品も横行しているようだが、アルミホイールやチューニングパーツも日本のブランドでまとめてカスタムすることが、日本車好きのマニアにとってステータスにもなっているのだ。

 日本のクルマ好きも海外のクルマ好きも、やはり新作エアロパーツやド派手なチューニングカーを求めて来場する人が圧倒的だ。最近の旧車ブームもオートサロンの人気を後押しし、オートサロンも旧車人気をけん引することにつながったのだろう。

 コロナ禍で一時は不振が危ぶまれたが、昨年、今年と盛り上がりぶりは完全復活どころか、ますます勢いを付けつつある。現在も新規で出展するには抽選で選ばれなければならないなど、ハードルの高さから人気ぶりがうかがえるのだ。

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