KDDI、直営店にeスポーツ施設 「携帯×異業種」狙いは?カフェやベーカリーも(1/3 ページ)

» 2024年02月05日 08時00分 公開
[太田百合子ITmedia]

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 KDDIは2月1日、東京都台東区の直営店「au Style UENO」に併設する形で、eスポーツ専用施設「esports Style UENO」をオープンした。

 10Gbpsの専用回線による高速通信環境に加えて、ASUSがハイスペックなゲーミングPCやモニターなどの機材を提供。ほかにオカムラがゲーミングチェア、ノートンがセキュリティソフトで協賛している。294インチの大型LEDディスプレーを備えたイベントスペースに、ゲーム実況用の配信設備、個室ブースなども備え、eスポーツイベントの開催のほか、eスポーツを楽しみたい個人に貸し出す。

JR上野駅からも御徒町駅からも徒歩5分の好立地。秋葉原に近い地の利もあり「au Style UENO」への併設を決めたという

 KDDIはこれまでにも、直営店にカフェやベーカリーなど、異なる業態の施設を併設してきた。2022年には「au Style SHIBUYA」に、ロボットを活用した無人店舗「auミニッツストア 渋谷店」をオープンして話題に。「esports Style UENO」がオープンするau Style UENOの1階にも「BLUE LEAF CAFE」というカフェを併設している。

1階の「BLUE LEAF CAFE」でも、3階で開催されるeスポーツイベントのパブリックビューイングが可能。イベントと連動したコラボメニューなども提供可能という

「直営店×異業種」の狙いは?

 「直営店×異業種」の狙いは何なのか。それは、タッチポイントの拡大だという。

 KDDIでは「auショップ」と「au Style」という2つの店舗を展開しているが、au Styleでは、auとUQ mobileの機種やプランのほか、auでんきやauじぶん銀行、au PAYカードなど、近年KDDIが強化しているライフデザイン領域のサービスも広く取り扱っている。これらのサービスは、auやUQ mobile以外のユーザーも対象としているため、より多くの人に足を運んでもらおうと、これまでも基幹となる直営店ではさまざまな施策を展開してきた。

 今回新たにオープンしたesports Style UENOもそうした施策の一つだが、ASUSなど他企業の協賛を得ての取り組みは初めてとのこと。

 KDDI執行役員の佐々木正見氏によれば、ターゲットは、ずばりZ世代。「直営店ならではの高品質なサービス提供とともに、Z世代を中心に従来の通信の販売チャネルではアプローチできなかったお客さまとの接点を拡大していきたい」と話す。

 若い世代が店頭サポートのない「Povo」などのオンラインブランドを巧みに使いこなす一方で、旧来のケータイショップは来店客の平均年齢層が高くなる傾向にある。

 「Z世代のお客さまとの接点を強めることによって、今後ショップ店頭で取り扱う色々な商材についても、この取り組みを一つのマーケティングとして、横展開していければと考えている」と佐々木氏は語る。

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