「ポイント経済圏」競争が激化 楽天、イオン……総合満足度トップは?MMD研究所調べ

» 2024年02月14日 08時00分 公開
[サトウナナミITmedia]

 通信会社を中心に、いわゆる「ポイント経済圏」への囲い込み競争が激しさを増している。携帯電話の契約者数が頭打ちとなるなど、本業の通信事業で収入が伸び悩む中、各社は金融や決済事業などの周辺事業に力を注ぐ。

 足元では、KDDIによるローソンへのTOBで、pontaポイントやdポイントの行方にも注目が集まっている。こうした中、消費者はポイント経済圏をどのように意識しているのか。モバイル市場調査機関のMMD研究所(東京都港区)が調査した。総合満足度が最も高いポイント経済圏とは――。

photo 2024年1月ポイント経済圏のサービス利用に関する調査(ゲッティイメージズ)

最も活用している共通ポイントは?

 「2024年1月ポイント経済圏のサービス利用に関する調査」と題して実施した。最も活用している共通ポイントの1位は「楽天ポイント」で34.1%。2位以降は「dポイント」(14.4%)、「PayPayポイント」(12.4%)と続いた。

photo 現在活用しているポイントと、その中で最も活用しているポイント(MMDLabo調べ)

総合満足度が最も高いポイント経済圏は?

 また、総合満足度が最も高いポイント経済圏は「PayPay経済圏」で「満足」と「やや満足」を合わせた割合は81.8%を占めた。次に「イオン経済圏」(78.4%)、楽天経済圏(73.0%)と続いた。

photo ポイント経済圏の総合満足度(MMDLabo調べ)

消費者が最も意識しているポイント経済圏は?

 ポイント経済圏を意識してサービスを利用しているとした人は58.0%だった。ポイント経済圏別で見ると「意識している」という割合が多いのは「楽天経済圏」(42.0%)だった。次に「PayPay経済圏」が27.0%、「ドコモ経済圏」が22.0%となった。

photo ポイント経済圏に対する意識(MMDLabo調べ)

 また、最も意識しているポイント経済圏は「楽天経済圏」が最多で45.7%。2位以降は「PayPay経済圏」(18.1%)、「ドコモ経済圏」(16.3%)と続いた。

photo 最も意識しているポイント経済圏(MMDLabo調べ)

 共通ポイントを使ったり貯めたりするために、ポイント経済圏を意識し始めたきっかけとは何か。「ドコモ経済圏」の最多回答は「クレジットカード所有」で22.4%だった。「au経済圏」は「モバイル通信利用」(30.0%)、「PayPay経済圏」は「QRコード決済利用」(50.2%)がトップとなった。

 その他「楽天経済圏」は「ECサイト利用」(33.0%)、「イオン経済圏」は「電子マネー利用」(42.4%)、「Vポイント経済圏」は「クレジットカード所有」(54.4%)がそれぞれ最多となった。

photo ポイント経済圏を意識し始めたきっかけ(MMDLabo調べ)

 調査は1月19〜22日にインターネットで実施。予備調査では18〜69歳の男女2万5000人、本調査ではポイント経済圏メイン利用者2500人から回答を得た。

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