田町駅の東口(芝浦口)から10分ほど歩いた「芝浦4丁目店」に行ってみた、こちらは倉庫街・工場街から、マンション街に変わってきているエリアで人通りが多い。
この店もイートインのスペースが広く、窓際に11席ほど並んでいる。コーヒーマシンがレジ横だけでなく、イートインの真ん中あたりの通路側にも設置してあり、喫茶需要の高さがうかがえる。
この付近は、見渡したところ喫茶店があまりない。湾岸エリアが新興のタワーマンションが建ち並ぶ住宅街に様変わりしているのに対して、商店の発達がついてきていないケースが、勝どき、月島あたりにも見受けられるが、芝浦も同様である。
セブンとしては、オフィス街の芝フロントビル店に対して、芝浦4丁目店では住宅街における紅茶マシンのニーズを探っているのではないかと推測される。
芝浦4丁目店では、「デイリーヤマザキ」以外のコンビニではあまり目にすることがない焼きたてパンが提供されている。カウンターの揚物ケース横に「セブンカフェベーカリー」と称する焼きたてパンのケースがある。
近隣は商店が未発達で、街のパン屋もほとんど見られない。買い物難民化している住民にとっては、多少値が張っても焼きたてパンを食べたいというニーズはあるはずで、良い狙いだと感じた。
焼きたてパンのケースには、お店のオーブンで焼く「フィナンシェ」(150円)、「メロンパン」(160円)、「クロワッサン」(170円)、「チョコクロワッサン」(190円)、「リングドーナツ メープル風味」(140円)、「カスタードinドーナツ」(160円)が並ぶ。また、普段はホットスナックのケースの中にある「お店で揚げたカレーパン」(160円)も入っている。
お店で揚げたカレーパンは、21年6月から首都圏と東海の一部で販売を開始して、22年10月には販売累計5000万個に達した。そこで全国展開に至った。
この中に、お店で揚げたカレーパンに匹敵するような、次のヒットが商品潜んでいるかもしれない。しかし、紅茶に合うものは、フェナンシェくらいだろうか。チョコクロワッサンも悪くないが、コーヒーのほうが合っている感がある。
今ならスイーツのチルドケースにある、季節商品の「まるっと苺のカップミルフィーユ」(378円)あたりがアフタヌーン・ティーにぴったりという印象を受けるが、そこはお好みで店内の商品ラインアップの中から選べるだろう。
かつて「サークルKサンクス」が併設で展開していた「ケーズカフェ」のような感じで、セルフカフェ形式の喫茶スペースを本格的にとって、居心地の良い椅子やテーブルを導入した店づくりをすれば、もっとイートインが利用されるのではないだろうか。
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