ホンダ、プラグイン充電できる燃料電池車「CR-V e:FCEV」世界初公開 今夏発売予定

» 2024年03月01日 08時00分 公開

 本田技研工業は、東京ビッグサイトで3月1日まで開催している「H2&FC EXPO(春)2024」で、新型燃料電池車「CR-V e:FCEV」を世界初公開した。同モデルは日本の自動車メーカー初となる、外部から充電可能なプラグイン機能を持つ燃料電池車。24年夏に日本での発売を予定している。

photo 本田技研工業「CR-V e:FCEV」(出所:プレスリリース、以下同)

 同モデルは、水素の充填(じゅうてん)時間が約3分と短い。また、家庭や外出先で充電できるプラグイン充電機能を加えることで、EVのような利便性をさらに高めた。AC充給電コネクターは日本と米国における普通充電の規格「SAE J1772」を採用しているため、家庭のACコンセントに接続して車両の充電を行える。一充填走行距離は600キロメートル以上、EV走行可能距離は60キロメートル以上となる見込みだ。

photo 家庭や外出先で充電できるプラグイン充電機能を加えることで利便性を高めた

 外部給電器による高出力な電力供給に加え、普通充電ポートにAC車外給電用コネクターの「Honda Power Supply Connector(パワーサプライコネクター)」を接続することで、電気を取り出せる。最大1500ワットのAC給電が可能で、日常やレジャー、停電時などの場面で利用可能だ。

 さらに日本仕様には、荷室内に設置したCHAdeMO方式のDC給電コネクターに「Power Exporter e:6000(パワーエクスポーターイー)」「Power Exporter 9000」といった可搬型外部給電機を接続することで、非常時や屋外イベントなどで高出力の電力供給が可能なDC外部給電機能も装備している。

photo 非常時や屋外イベントなどで高出力の電力供給が可能なDC外部給電機能も装備

 外観デザインは6代目CR-Vをベースに採用。スポーティーかつ機能的な力強さを表現した。

photo ベースは6代目CR-V

 内装デザインは、CR-V同様のゆったりとした居住空間を確保。シートにバイオ合皮を採用するなど、環境に考慮している。荷室は、水素タンクの張り出しを利用し、フレキシブルボードを使ったフラットで広いラゲッジスペースと荷物の整理がしやすい2段式の荷室を実現した。

photo 内装デザインはCR-V同様の居住空間を確保
photo シートにバイオ合皮を採用

 ホンダは、2050年に全ての製品と企業活動を通じてカーボンニュートラルの実現を目指している。その中で水素を、電気とともに有望なエネルギーキャリアと位置付け、30年以上にわたり水素技術やFCEVの研究・開発を行っている。なお、同モデルは24年に北米での発売も予定している。

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