日本のスシローでは寿司が“回転”しなくなったけど、海外はどうなの? 活躍している日本発のシステムとは(1/3 ページ)

» 2024年03月10日 05時00分 公開
[昆清徳ITmedia]

 さまざまな飲食店で発生した迷惑行為の影響を受け、スシロー店舗のレーンでは、客が注文した商品だけを流すようになった。では、海外のスシローではどういった運営をしているのだろうか。スシローを国内外で展開するFOOD&LIFE COMPANIES(F&LC)の広報担当者に話を聞いた。

スシローのインドネシア1号店(出所:プレスリリース)

 現在、スシローは日本、韓国、台湾、香港、シンガポール、インドネシア、タイ、中国大陸で事業を展開している。海外の店舗数は、韓国9店舗、台湾38店舗、香港25店舗、シンガポール9店舗、インドネシア1店舗、タイ18店舗、中国大陸36店舗だ(2023年11月末時点)。

 広報担当者によると、海外店舗では店内のレイアウトや利用客の注文方式といったものは、基本的に日本のシステムを流用している。そして、利用客の嗜好(しこう)に見合った寿司をレーンに流す「回転すし総合管理システム」も海外で活用されているという。

海外のスシロー店舗(出所:スシロー公式Webサイト)

 回転すし総合管理システムは、皿にICタグを取り付けることで、どのネタがレーンから取られたのかをリアルタイムに把握し、そのデータを基に高い精度で需要を予測するのが大きな特徴だ。このシステムにより、廃棄ロスも削減できたとしている(出所:F&LC公式Webサイト)。

 また、F&LCでは海外店舗を全店直営で運営している。これは「日本のスシローをできるだけそのままの形で世界に広めることを大切にしているため」(広報担当者)だ。

 原材料の調達に関しては、日本と共有できるところは共有し、それ以外は各国が独自で仕入れている。

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