強みのある分野に特化したビジネスモデル 台湾Foxconnとシマノの事例を見るビジネスモデルが分かる(2/5 ページ)

» 2024年03月13日 08時00分 公開

【事例1:Foxconn Technology Group】

 Foxconn Technology Groupは、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業を中核とする企業グループです。Foxconnが手がけるのは、電子機器を受託生産する「EMS(Electronics Manufacturing Service)」と呼ばれるビジネスです。同社は世界中のエレクトロニクス・通信機器メーカーを顧客とし、それらの企業が扱う製品の製造業務を受託しています。

(ゲッティイメージズ)

 例えば、AppleのiPhoneや、各種メーカーのスマートフォン、タブレット、あるいは任天堂のNintendo SwitchやソニーのPlayStationなどの製造を行っています。

 製造工場の多くは中国に置かれています。FoxconnのEMS事業は、エレクトロニクス・通信機器メーカーのバリューチェーンの「製造」レイヤーに特化したものであるといえます。

【Memo】

 レイヤーマスターは製造業以外にも存在します。例えば、コンサルティング業界において「デザイン」というレイヤーに特化するアメリカのIDEOや、「ウェブサイトやアプリのユーザエクスペリエンスデザイン(使いやすさ)」のレイヤーに特化するビービットなどが該当します。

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