例えば、23年にとしまえん跡地にオープンした『ハリー・ポッター』のスタジオツアー施設(ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 - メイキング・オブ・ハリー・ポッター)も、ジブリパーク同様に作品の世界観に浸る施設だ。魔法のホウキに乗る体験ができるなどファンにはうれしいアトラクションなどもあって、入場料(休日)は大人6300円、小学生3800円。ジブリパークの「大さんぽ券プレミア」よりも安いのだ。
もちろん、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」も同様に、ここに来たら子どもは絶対に魔法の杖を欲しがる。これが1本4600〜4900円なので2本買ったら1万円弱。さらに、記念撮影などで3000円ほどかかるので、総額はジブリパークとそれほど変わらない。
そのため、としまえん跡地の施設にも「価格と内容が合ってない」「このカネを払うならUSJに行く」とSNSなどで文句を言っている人もいるが、それでもジブリパークほどではない。
つまり、ジブリパークが利用者から「高い」「この内容でディズニー並みなんてあり得ない」とたたかれてしまうのは、「ジブリパーク=ジブリのテーマパーク」という誤った認識を広めてしまったことで、期待値のハードルをかなり上げてやってきた人々の落胆が激しいからなのだ。
では、なぜこんな残念な「戦略ミス」をしてしまったのか。これもいろいろな見方があるだろうが、筆者は「県の公園事業」ということが大きいと思っている。
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