こうして生まれたサラサナノは、21年11月の発売後わずか10カ月で累計販売本数100万本以上を突破している。23年12月には、ボール径を0.38ミリにした「サラサナノ 0.38」を発売。3月18日には、手帳に細字で書いても見やすい色合いとして、「サラサナノ 0.38」ビンテージカラー全5色もラインアップに加わった。
サラサナノがヒットした要因として、小野氏は「シンプルな訴求」を挙げた。「極細ペンで書く際のガリガリ感を解消するといった分かりやすいアプローチで、利用者の不安を解消できた点がよかったのではないか」と分析している。
一部店頭では、サラサクリップとサラサナノの書き心地を比較できる場所を用意し、ポップやスケルトンのモックでペン上部のスプリングが見えるようにするなど、「分かりやすい」訴求を心がけたという。
実際にサラサクリップとサラサナノ(ともに0.3ミリ)で書き比べをすると、サラサナノのほうが紙へのつっかかりがなく、スムーズに文字が書けることが分かる。
同社は今後もサラサクリップの極細とサラサナノの書き比べができる売り場にチカラを入れ、「書き心地」を体感できる機会を増やしていく方針としている。
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