40〜50代が満足している転職先は? ランキング「トップ30社」の傾向を分析した共通点は2つ(3/5 ページ)

» 2024年03月19日 05時00分 公開

(1)フェアで、風通しが良い

 外資企業といえば、「実力主義」「フェア」「オープンでフラットな文化」というイメージが強いでしょう。今回ランクインした企業は外資企業がほとんどですが、一部ランクインした日系企業のクチコミにも共通して、そういったキーワードが多く見られました。

 「非常に風通しがよく、人事考課も公平で完全実力主義の組織文化。待遇も非常によい。特に心理的安全性の文化は特筆すべきもので、お互いの信頼関係に基づいて情報を交換している」(カスタマーエンジニア、男性、グーグル合同会社)

 「通常の外資系企業なので、非常にオープンでフラットと感じる。基本的に全員を『さん』づけで呼び、社長や上級役員であっても役職で呼ぶことはない。中途採用組が多く、さまざまな背景を持った人材が集まっており、自分を磨く場としても有意義であると感じる」(サポート、男性、ヴイエムウェア)

 「組織風土としては非常に風通しも良く、何にでも率直に発言することができるし何でも聞いてくれる(取り入れられるかは内容次第)ため、社内のコミュニケーションは活発。また、中途の立ち上がり支援も他社と比べると厚めのため社員のレベルが高い。シニアも若手も関係なく会話をしている」(営業、男性、リクルートマネジメントソリューションズ)

 「非常に風通しは良く、上司とも『さん』づけで会話ができるなどフラットな雰囲気が強い。給料は化学系の業種の中では非常に高く、40歳前後で1000万円が見えてくると思う」(開発、男性、AGC)

 TOP30社のスコアと、他の企業も含めた全体の平均スコアを比較すると、TOP30社は「社員の士気」「風通しの良さ」のスコアが高い傾向にあることが分かります。

 外資企業は日系企業に比べて少しドライな印象を持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、ランクイン企業では総じて活発なコミュニケーションが交わされており、中途入社時のオンボーディング(有用な人材に育成する施策)においても、しっかりとケアされている様子がうかがえました。そうした土台があったうえで、フェアかつ実力主義だからこそ、モチベーションを高く保ちながら働けているという側面もありそうです。

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