昨今、飲食業でもDXによる効率化を進めているが、コナズ珈琲でも効率化できる部分は取り入れつつ、これまで紹介したように従業員が料理を運びやすい導線よりも顧客の過ごしやすさを優先した座席配置にするなど、顧客の「体験」を重視した戦略を取っている。
阿部氏は「今後も従業員が顧客との接点を持ち、人と人とのコミュニケーションを重視する店舗展開を考えている。コンセプトに掲げている『いちばん近いハワイ』を体験してもらうには空間や商品だけでは足りず、人の手によるサービスで生み出される感動体験と効率の『二律両立』が大切だと考えており、今後もその方針を進めていく」と話す。
24年度については、既に数店舗の新規オープンが決まっているという。「テークアウトに特化した店舗や、人気メニューを集めた小型店舗などを検討している」
コナズ珈琲はトリドールホールディングスが展開する他のブランドと比較すると出店スピードを抑えているが、それは「立地の条件などを詳細に見定めているため」でもある。平日昼間は顧客の約9割が女性客ということもあり、駐車場の間口を広めに確保したり、運転がしやすいようにあえて交通量の多い道路から少しずらしたり、出店場所を慎重に検討しているという。
どこまで店舗数を伸ばすのか、どこまで売り上げを伸ばしていくのか。要注目の店である。
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