パチンコだけじゃない! 業界大手マルハンが仕掛ける、次の「意外なドル箱ビジネス」とは?長浜淳之介のトレンドアンテナ(4/5 ページ)

» 2024年04月19日 09時30分 公開
[長浜淳之介ITmedia]

気鋭の飲食企業がマルハンとタッグを組んだワケ

 そのうち最も前向きだった、マルハン北日本カンパニーを選んだ。

 1年ほど双方の検討期間があり、内山氏は韓俊氏の太平洋クラブを復活させた手腕や人間力、会社を生まれ変わらせようと構想しているビジョンに共感を覚えた。さらに、幹部社員で経営企画、新規の観光事業などに携わっている人たちがみな、パチンコホールの現場で成長を遂げてきた集団で、現場を重視する姿勢にも、親近感が湧いたという。

「なかめのてっぺん」で提供している炉端料理(著者撮影)

 「50歳を迎えて新しいチャレンジに取り組むモチベーションを持てた」と内山氏は振り返る。

 こうして23年11月、麻布台ヒルズのオープンとともに開店した高級居酒屋「うちやま」は、午後5時半から午後11時までの営業で、30席ながら日商約50万円を販売し、好調だ。顧客単価は約1万円で、6600円のおまかせコースを注文する人が多い。

麻布台ヒルズの「うちやま」(著者撮影)
うちやま店内の様子(同前)

 木箱に入った日替わり鮮魚を顧客が選んで、お好みで煮物、焼物、揚物に調理するサービスも好評で、天婦羅 みやしろのナンバー2だった職人が揚げるフライの人気が高い。

うちやまで提供している料理の一例(同前)

 「ひやかしで来た外食の経営者たちも、私が楽しそうに現場で働いているのを見て『自分ももう一度、現場に立ってみようかな』と話し、帰っていく人が多い」と、内山氏は手応えを感じている。

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