サンシャイン水族館より下の階には、レストランがあったり、ショップがあったり、アミューズメント施設があったり。そんな建物の最上階に、水たっぷりの水族館がのっかっている構造だ。
水槽内の水量は約655トン。ちなみに、日本一の水量を誇る名古屋港水族館は約2万4600トンである。水量が少ないのには理由があって、それはビルの加重制限があるため。貴重な海水を最小限に抑えなければいけないという問題がある中で、水族館はどのような手を打っているのか。「水槽」の工夫である。
例えば、大きな水槽「サンシャインラグーン」を紹介しよう。この水槽の幅は13メートルで、奥行きは9メートルある。水槽の明るさを調整するためにLEDを23台設置しているが、どこに照明を当てているのか。来館者がいるエリアには白い光を当てて、奥は薄暗い青い光を当てている。
なぜこのようなことをしているのかというと、「奥行き感」を出すためである。実際、9メートル先の“壁”を見つけるために、じーっと観察していたが、どこにあるのかよく分からなかった。
また、水槽のカタチはおにぎり型。幅13メートル、奥行き9メートルであれば、水槽は長方形にしたいところ。しかし、長方形にすればそのぶんたくさんの水を使うことになってしまうので、あえておにぎり型としているのだ。
さらに、奥に行けば行くほど狭くなっていて、床は高くしている。傾斜をつけることによって「奥行き感」が出るだけでなく、水量も抑えられるのでこのような設計となっているのだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング