ドンキ、「方言Tシャツ」が大ヒット 地元愛くすぐる商品なぜ企画? 売上だけではない“波及効果”とは(1/2 ページ)

» 2024年05月18日 05時00分 公開
[昆清徳ITmedia]

 ドン・キホーテの「方言Tシャツ」が好調だ。地元密着の取り組みとして数年前に青森県内の店舗で販売を開始したところ、反響が大きかったことから103店舗に拡大(2024年3月現在)。どういった経緯で生まれたのだろうか。同社の広報担当者に聞いた。

どんなTシャツなのか(提供:ゲッティイメージズ)

 方言Tシャツには、各地域で親しまれている方言がデザインされている。例えば、青森県内では「がっふぇ」「んだんだ」「もつけ」といった津軽弁Tシャツを1419円で販売していた(2023年のケース)。直近のケースだと、2024年5月29日にオープンする「ドン・キホーテ燕店」(新潟県燕市)において、方言Tシャツを県内で初めて取り扱う。

青森県の方言Tシャツ(提供:ドン・キホーテ、以下同)

 方言Tシャツは青森県出身の従業員が中心となって企画・商品化したもの。ドンキの広報担当者は「お土産で売れれば良いな……というノリでつくった方言Tシャツでしたが、2023年7月ごろからSNSで20代の方を中心に『面白い』と話題になりました。地元メディアが注目し、新聞やテレビで紹介された結果、多くの県民の方々にご来店いただきました」と説明する。特に、地元愛の強い人に支持されているようだ。

青森県の方言Tシャツ

 方言Tシャツは青森県、秋田県、宮城県、富山県、群馬県、栃木県、茨城県、大阪府、宮崎県、鹿児島県、沖縄県などで販売されている。全ての都道府県で展開しているわけではなく、原則的に地元限定の取り扱いとなっている。

宮城の方言Tシャツ

 販売する店舗数が増えているだけでなく、1店舗当たりの売り上げも伸長。その結果、2024年3月の全体売り上げは、同年1月と比べて約170%と大幅に増加している。同価格帯のおもしろTシャツ(ユニークなコメントがデザインされているものなど)と比べても、売り上げは倍以上だという。

群馬の方言Tシャツ
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