サウナーの次はアワラー? 「人工炭酸泉」がじわじわ広がる、3つの理由スピン経済の歩き方(1/7 ページ)

» 2024年06月19日 06時00分 公開
[窪田順生ITmedia]

 私事で恐縮だが、持病のヘルニアなど脊髄の病気のため、かれこれ30年ほど温泉・入浴施設に毎週通っている。仕事が終われば都内のスーパー銭湯へ向かい、出張先でも現地の日帰り温泉を探して、これまでざっと200以上の温泉・入浴施設を利用してきた。

 そんな感じで長いこと温泉・入浴施設に通い詰めていて良いことは、「トレンドの変化」を文字通り肌で感じられることだ。

最近の温泉・入浴施設で感じた変化とは(画像はイメージ、出典:ゲッティイメージズ)

 例えば分かりやすいのは近年のサウナブームだ。30年前、サウナといえば人気バラエティ番組『ドリフ大爆笑』(フジテレビ系)のコントに出てくるように、飲みすぎたサラリーマンが酒を抜きにくる場所だった。

 しかしある時、一部施設で「ロウリュウ」(フィンランド式サウナの入浴方法)や「熱波師」なんて言葉が踊るポスターが並び始めて「客層が変わったな」と思っていたら、あれよあれよと「サウナー」という言葉がメディアをにぎわすようになり、サウナハットをかぶった人々がサウナ室に列をなすようになった。

 実は最近この「サウナブーム前夜」の時と同じような「トレンドの変化」を感じている。それは「人工炭酸泉」だ。

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