コンビニ業界4位のミニストップが苦戦している。2018年2月期をピークに店舗数は縮小へと転じ、コロナ禍でも打撃を受け赤字が膨らんだ。国内事業はその後の回復にも出遅れ、国内より店舗数が多かった海外事業はそのほとんどを手放した。
日販(1店舗当たりの売り上げ)も、業界水準よりかなり低い。そんな中、今期は新業態の「ニューコンボストア」を新たに出店し、営業益の黒字化を狙うという。新業態店は従来店よりも広く、生鮮品や冷食が充実しているのが特徴だ。低迷するコンビニビジネスの打開策となるのだろうか。
ミニストップは6月末時点で国内に約1850店舗を展開し、コンビニ業界で4位に位置する。1位は約2万1500店のセブン-イレブン、2位は約1万6200店のファミリーマートで、3位は約1万4600店のローソンだ。そのうちミニストップは、コンビニとファストフードを組み合わせた「コンボストア」を謳い、中でもファストフードに強いコンビニとして知られる。
コンビニ業界全体の動きを振り返ると、コロナ禍以前までは長期で伸び続けた。市場規模は2015年に10兆円を上回り、コロナ禍前には12兆円規模へと成長。それに伴ってミニストップの店舗数も増え続けたが、国内事業は2018年2月期の店舗数2264、チェーン全店売上高の約3414億円をピークに縮小へ転じた。
利益面は店舗数のピーク以前から減少し続けており、2016年2月期に約28億円だった国内事業の営業利益は2019年2月期に約3億円まで減少、2020年2月期は約22億円の赤字となった。1店舗・1日当たりの平均既存店客数は2016年2月期の804人から2020年2月期の756人に減少しており、客離れが進んだことが分かる。
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